*パパはヤンキー高校生*
先輩と刹那さんがそんな会話をしてるとも知らず、私はただベッドに横になって考え事をしていた。
(なんか、変な感じだな~先輩…何かあったかな?…考え過ぎかな…)
少し起き上がろうとした時…
バン!!
「きゃ!!」
部屋のドアが勢いよく開いた。
「瑠華ちゃん、りんご剥いたよ!!」
「せ、先輩…」
(あ~…ビックリした…)
「こら増田、いきなり入ったらびっくりするだろうが」
そう言って刹那さんが、先輩の後ろから現れる。
「あ、ごめん!つい…早くりんごを渡したくて…」
「…ふふ…大丈夫ですよ。りんご、ありがとうございます」
なんだか、先輩がとても可愛く思えた。
本当に心配してくれてるんだ…。
「それに、勝手に入ってくるのは刹那さんも同じですから」
私は刹那さんをチラッと見て、いじわるに言ってみた。
「そう…なの?」
先輩も、刹那さんを見た。
「こいつは、起こしても起きねーし、準備遅いし…名前呼んでも返事しないしで、わざわざ呼びに行ってあげてるんだよ。俺は。」
「あ、そうですか!」
「少しは、感謝しろ」
「はいはい。どうも、ありがとうございます」
そんな私達のやりとりを見てた先輩が、ふと呟いた。