*パパはヤンキー高校生*





「い、いや!違うんだ!今のは間違いだよ!はははっ」


「ったく、変な質問してんじゃねーよ」



再び刹那は器用な手つきでりんごを剥く。


その姿を見て増田は口にする。


「けど、羨ましいな…柳下君が…」


「何だよ急に?」


「だって、俺は瑠華ちゃんが熱を出してもくだものを買ってきて、心配することしか出来ない」


「……………」


「でも柳下君は、料理も出来るし、ずっと、瑠華ちゃんのそばにも居られる」


「お前………」


「……って俺!な、な、何意味不明な事言ってるんだろうね!ごめんごめん!」


「瑠華のこと、マジなんだな」


「………マジ?」


「やっぱお前、鈍感。好きなんだろ!ってこと」


「好き?誰が?」


「お前が」


「誰のことを?」


「瑠華のことを」


「……………///ち、違う!いや、それも違う!いや、だからその…!!!!」


「わかりやすい」



刹那は、呆れた顔でリンゴをまた一つ剥き始めた。



「あたふたしてねーで、てめぇもさっさと剥け!」


「あ、あ、ご、ごめん!」







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