ラブ☆シェア

放送を終え、メールやハガキの整理をして帰り支度にかかると


桜井さんが私の机の端に腰掛ける。


「実ぃ~
最近、悠二のとこ行ったか~?」


「ん?~これから行くんだけど・・・伝言なら聞いときますよ?」


「うん・・・
あー、いやー・・・別に・・・いいわ」


首の後ろを擦りながら、迷ったような表情の桜井さん。



「何ですか~? 悠二がどうかしたんですか?」



「あ、いや、たいしたコトないからいーよ、ワリぃ、引き止めて、愛しの彼氏のとこ、早く行ってこい」


ポンッと、私の背中を押し、自分の机に戻って行く桜井さんの後姿に、



「言われなくても、とっとと行きますよっー」



言葉を投げた。
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