ラブ☆シェア
1Fのロビーに着き、
これから、このビルへ出勤する人たちの流れとは逆に歩を進めると、
「実さ~ん」
聞き覚えのある声が、左の方から聞こえた。
声の主の方へ首を向けると、
「お疲れさまで~す。」
つかつかと私の方へ向かってくる人物。
桜井さんが、言ってたメガネの若者・・・・たしか・・・・
「はや・・・と、くん・・・だったよね?」
私の行く道を塞ぎ、
「覚えてくれててウレシイっす!」
軽く体を曲げ、
嬉しそうに少し頭を下げた。