*/ASTRAL


再び沈黙になった。
それから潤は教科書を
閉じた。


「 その話は..
 もういいから、

 気にすんな 」


そう言って笑顔を
見せる潤。

それから
潤は私の隣に移動した。


「 で,どうなった? 」

「 え?ど、どうって… 」


「 陽介の兄ちゃんとは
 仲直りできたか? 」


「 …うん 」


「 よかったじゃん 」


そう言って潤はまた
私の頭を撫でてくれた。


どうしていつも
こんなに優しいの?


どうしていつも
そうやって..


「 潤.. 」


潤の優しさを考えると
目に涙が浮かんでくる。

そんな私を見て
また、彼は笑った。


「 お前まじ泣きすぎ、 」


潤はそう言って
私にタオルを投げた。


「 ありがと 」
< 89 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop