君の瞳に映る色
息苦しくなるようなキスは
昨日のものとは全く違う。
頭の後ろに回された腕が
身体を離すことを許さない。
予期せず解放されると、
玲の唇はゆっくりと首筋を
這うように下りていく。
不意に首筋に冷たい2本の牙が
当てられて棗の身体はビクンと
震えた。
―――――あっ。
身体が強張る。
言葉を出そうにも声が出ない。
固く瞳を閉じた時、電子レンジが
出来上がりを知らせて鳴った。
音にビクッと玲の身体が反応する。
いつもの紅茶色の瞳が呆然と
棗を見ていた。
その目は自分を見ているのに
どこか遠くを見ているようだ。
崩れ落ちるように頭を抱えて
その場に玲は座り込む。
いきなりの出来事に棗は
どうしていいかわからずに
立ち尽くしていた。