君の瞳に映る色


ソファーへ下ろして
話の続きを促す。

「で?棗がどうしたんだ?」

「大きな屋敷に…
ヴァンパイアの男が…」

途切れ途切れの絢の言葉に
玲は一度学校で会った
ヴァンパイアの顔を
思い浮かべた。


立ち上がろうとした玲の手を
絢が掴む。

「ダメよ、ハンターがいるのよ。
一色って呼ばれてた、
うわさで聞いたことあるわ」

「…知ってる。金で俺達の仲間を
狩ってるやつだろ」

「あたし達の力じゃ敵わない。
父さんに相談を…」

「そんな時間ねえよ!」

絢が言葉を言い終わる前に
玲が言葉をかぶせる。

絢の制止も聞かずに、
掴まれた腕を振り払うと
玲は家を飛び出した。


「玲!!」


家に帰るためにヴァンパイアの
力を使って移動をしたが、
普段力を使わない絢にとっては
かなりの負担になる。

急に力を使った身体は
悲鳴を上げてすぐに動かない。

なすすべもない絢の声だけが
空しく部屋に響いた。










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