愛の手

滝のそばまでいくと、ひんやりとした空気が頬に触れた。

滝の打ちつける水飛沫が、風に乗ってあたしまで届く。




「お嬢」

「へっ?」

突然呼びかけられて向くと、仁さんはスーツの上着をあたしの腰にまわした。


「……スカートですので」

「あ、ありがとぉ」

無口だけど、ちゃんと気づいてくれるんだよね。





あたしを女の子扱いしてくれるし……

最近は仁さんと二人でも大丈夫になってきたかも?

< 141 / 285 >

この作品をシェア

pagetop