スピカ




それからしばらくして父が過労死して、母は荒れに荒れた。

私と優羽の養育費を払うために水商売をした。

お偉い社長さんとなんども寝たとも言ってた。





「優羽、いつか迎えに来るから。」




優太は大学進学を諦めて、家を出て行った。


それから母は落ち着いて、普通に戻っていった。





目に焼き付いてるのは


毎日毎日、何をされても母の足にすがりつきながら




"愛して"



って泣き叫んでた優太の姿。




< 6 / 51 >

この作品をシェア

pagetop