エースナンバー
放課後…


足をグランドに向かわせる。




この高校に来た本当の目的を…

ようやく達する事が出来る。




やがてバックネット付近まで来て、グランドを一瞥した。






「やっぱ狭い…」


私立から県立に来たんだ…
文句は言えねぇか…



荷物を置いて、グランド内に入る。




真っ白な物が無数にうごめいていた。




「あれ…?
どうしたの、君」

不意に1人が俺に気付き、近寄って来る。



「今、シートバッティングだから、危ないよ?」

「……」

「…聞いてる?」


「今時…まだ手でやってんのかよ…」

「…え?」

俺の言葉に男は眉をしかめた。
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