ライアー …嘘に溢れた日常…
「俗に言う記憶喪失だね。」
お医者さんが私達3人が並ぶ椅子の前で話し始めた。
「自分以外のこと…、例えば弟の楓輝くんや弥貴斗くんのことは覚えていても自分のことは覚えていない…。主に精神的ショックから起こることが多いね。」
「もう二度と思い出せないの?」
「そんなことは無いよ。でも、思い出すには無くした時のショックと同じくらいのショックを受けないと…。」
「頑張れば…、思い出せますか…?」
「どうかな…?でも今は、思い出すことよりも周りの状況を飲み込むことが大事だと思うな…。」
「周りの状況…?」
「それは警察の人たちが話してくれるよ…。楓輝くんも弥貴斗くんも一緒に聞くんだよ。」
「「はい。」」
私達3人はうまく状況が掴めないまま、違う部屋に通された。
何があったんだろうか…。