永遠の片想い
日が経つにつれて当たり前だった全ての事が、ものすごく愛おしく感じた。


「佳祐は、知ってんの?」


ミっくんと同じ問い掛けをするトシに、私はまた首を横に振る。


「そっか」


それ以上話に触れないのは、きっとトシなりの気遣いなのかもしれない。


「トシは、彼女と順調?」

「順調っつーか、まぁ普通かな」

「何よ、普通って」


それから少し懐かしい話をしながら、私達は街中を一緒に歩いた。


「いつ行くの?」

「卒業式の次の日」

「そんなすぐ行くんだ?」

「うん」


だって、あんまり長くこっちに残っていたら、離れられなくなってしまいそうだから。

トシは"そっか"と、笑った。
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