永遠の片想い
「そろそろ帰りますか」

「そうだね」


気が付けば、辺りは真っ暗で。

だけど見上げた冬の空には、綺麗な月が輝いている。


「卒業式の後、どうせ集まるだろうから、またその時」

「うん。まぁ、これからもよろしく」


私の言葉に、トシは"何だ、それ"と笑った。


みんな、それぞれの未来へ歩きだそうとしている。


私は土日祝日休み、定時上がりの事務を選び、その希望にあった会社に就職した。

チカは広告代理店、ミっくんはIT系の会社へ就職。

佳祐は、意外にも営業職についた。


選んだ道へ色んな不安を抱えながら、卒業式へのカウントダウンが始まる。

私達はもうすぐ、それぞれの道を歩いて行く。
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