永遠の片想い

線路の向こう

「じゃあ…そろそろ行くね」


荷物を手にとる私と、そんな私を見送る両親。


「気をつけてね」

「着いたら、連絡するんだぞ」

「うん」


二人は駅まで送ると言ってくれたけど、私は断った。

だって、今日ばかりは、さすがの私もパパとママが恋しいから。


「休みには帰ってくるね。その時はまた、おいしいご飯作ってよ」


私の言葉に、ママは優しく微笑んだ。


「パパ、タバコの吸い過ぎはダメだよ」

「程々にしとく」


パパの大きな手に頭を撫でられながら、込み上げる涙を我慢した。

親の元を離れる瞬間、今までの感謝が溢れ出すなんて。

時間が進めば進むだけ、この場所から動けなくなりそうだった。
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