永遠の片想い
「絵里が見えた時、俺まじビビった」


帰り道、先に口を開いたのは佳祐だった。


「いや、私もだよ」


そう言って笑うと、佳祐は私に優しい視線を落とす。


「お前、帰ってこねぇんだもん」


立ち止まり見上げた佳祐は、あの頃より少し大人びて見える。


「…ごめん」


小さな約束さえも守れなかった私は、彼にどう映っているんだろうか。


私だって聞きたい事は山ほどあるのに、今は何も言えなくて。


駅までに交わす言葉は、どれも意味のない事ばかりだった。


「じゃあ…私、家こっちだから」


曲がり角でそう告げると、佳祐は"おう"と呟く。

その姿に、また逢いたいと心底願う自分に気付いてしまう。
< 399 / 402 >

この作品をシェア

pagetop