この想いを君に… −あの場所へ−
「…もし」

パパは一瞬だけ悲しい目をして

「俺の病気のせいで知樹が全日制の高校に行かない、と言うのであれば俺は責任を感じるよ」

俺は首を横に振って

「それはないよ」

そう言ってみたものの、パパの病気の影響は少なからずある。



でも、言い方を変えたらそれは逆にチャンスなんだ。

自分自身が進むべき道へ進むチャンス。

そう信じたい。



「じゃあ、中学卒業したらとりあえずお店に見習社員としておいで。
色々教えたい事がある」

俺はパパに抱きついた。

パパも優しく抱きしめてくれた。



またこんな風に…過ごせたらいいのに。
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