うちの兄弟★
「・・・」

う~・・・。
メッチャ気まずいじゃん、この空気。

「・・・わ、私別に・・・」

「あいつは止めとけ・・・」

えっ??
勇作は、私を遮って声を発した。

「・・・義理だけど、兄弟として・・・っていうのは少しだけで、これは男として言ってる。」

勇作??
どういう事??
話しがつかめないよ。

「・・・めんどくせーなー。」

そういって、勇作は恥ずかしそうに頭をかいた。
「とにかく。あいつだけは止めといた方がいい・・・」

「・・・」

私は立ち止まり、前を歩く勇作の後ろ姿を見る事しかできなかった。

「・・・ったく。さっさと歩けよ、トロ樹め」

勇作・・・何を知ってるんだろう。

こいつ。私より大人ぶりよって~。

だけど、心配・・・、してくれてるんだよね・・・。

「・・・う、うん」

私は勇作の後を走って追った。

だけど、私は気付いてなかった。

今のやり取りを、雅人さんが目撃していただなんて・・・。
< 13 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop