うちの兄弟★
《 ★第一話★ 》
新しい学校にやって来てそろそろ一ヵ月がたつ。
親友と呼べるくらいの友達もできたし、もう私もこの学校の一員だ。
しかしなぜかあの勇作と同じクラス。一応義理の兄弟ということは皆には秘密。
家では呼び捨ての仲になるほど距離は近付いたが学校ではちゃんと゛竹下君゛
ばれると何かと面倒だからね。
『キャ~~~!!』
おっと、もうお昼の時間。恒例の゛追っかけタイム゛だ。
『竹下せんぱ~い!!』
『キャ~~~~!!受け取ってくださ~~い!!』
あぁ。また群ができてる。
この学校では、私の義理の兄、雅人さんはモッテモテの王子様だった。
あれだけカッコいいんだもん・・・。
皆そりゃ、好きになるよね~・・・。
何か複雑・・・。
私は雅人さんを目で追いながら、大きなため息をついた。