世の中にはモノがたくさんいる
やがてコーヒー屋を見つけ、二人は中に入った。

中年のマスターは、愛想良く2人を迎えてくれた。

「ソウマさんのおつかいだね。はい、いつもの」

すでにコーヒーは粉にして、袋詰めにされていた。

「ありがとうございます」

マミヤは勘定を済ませ、袋を受け取った。

「ところでマスター」

ハズミは人懐こい笑みで、マスターに聞いた。

「ここら辺で最近、事故で女の子が亡くなってない?」

「ああ…。あの事故かい?」

マスターはすぐに気付いたようだ。

「つい一週間前、道を歩いていた女の子が、暴走してきた車に突っ込まれて…。あっという間の出来事だったらしいね」

「…ふぅん。なるほどね」

それを聞いて、ハズミは納得がいった顔をした。
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