日露戦争と栄養のはなし



古代から、食べ物が人の命を作って、また逆に、

食べ物が原因で、人は命を奪われました。


飢饉と暴動は、大抵セットですし、


「口減らし」なんて、まさにその典型です。


南の方の島では昔、妊婦に崖を飛び越えさせるという儀式をやっていました。

もちろん命綱などなくて、


崖を越える力の無い女は、生かしても仕方が無いと、

そのまま落ちて死んでしまいました。


残酷な話ですが、その妊婦が死んだ分、その人が食べるはずだったご飯は、他の人が食べられるようになるのです。


これは、日本の話です。



食べ物は、栄養は、そういう面もありながら、人を、文化を作ってきたのです。



今の日本は、すぐ平気で食べ物を捨てますが、


今でも貧しい国では、生きるために、食べる為に、誰かが誰かを殺します。


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