キミの手 キミの体温
「あたしずっとママの気持ち勘違いしてた。……ママはいつでもあたしのコトちゃんと考えてくれてたよ」
「へぇ……そっか」
そう言った白奈の顔はスッキリとしていて。
白奈は母親の気持ちにちゃんと向き合えたんだと思う。
ママって口にする白奈の表情もどことなく穏やかだ。
……舟瀬が伝えたかったコトちゃんと伝わってるみたいだな。
これで知恵熱出した甲斐があったってもんだ。
「良かったな」
ふっと短く息を吐いて立ち尽くしてるまんまの白奈に笑いかけた。
とりあえず白奈の問題が一段落して胸を撫で下ろしてたのも束の間。