キミの手 キミの体温
とりあえず白奈の気持ちが俺の単なる自惚れじゃなくて良かった。
なんて暢気に考えてるうちに、白奈の体が勢い良く俺に飛び付いて……。
「あ、わっ!」
見事に。
白奈ごと真後ろに倒れてベッドになだれ込んでしまう。
白奈の重みと体温の全部が俺の体に降り懸かった。
石鹸みたいな甘い匂いが鼻をくすぐって思いがけず心臓がバクバクいってる……。
「……周助好きだよっ!」
近付いた白奈の顔は涙が溜まってんのに笑った変な表情をしてた。
なんつーか。
それ見たら一人で狼狽えてんのがアホらしいっていうか……癪だ。