とんでも腐敵☆パートナー
「ん? どうって?」
 
「かなりロックオンされてるじゃん。少しは相手したげないの?」
 
「趣味じゃないわね」
 
 一刀両断か。高地さん、お気の毒さま。
 
「ぶはぁーっ! 高地見参!」
 
 と、噂をすればなんとやら。
 
 突然、あたしの横に高地さんが現れた。
 
 水の中からざばぁっと顔を突き出して、あたし達のマットに腕を乗せてきたのだ。
 
「なになに、女の子だけで何話してんのー? 俺も混ぜてー!」
 
「邪魔よ。話題に共通点がない人が話に混ざれるわけないでしょ」
 
 ブリザードが吹き荒れるくらいの絶対零度で突っぱねる祥子。てゆーか既にタメ口?
 
「じゃあ共通の話題で話そう。お題は何がいい? 俺、色んな話知ってるよ!」
 
 おー。高地さんはめげない。この祥子の瞬間冷凍トークをものともしないとは。
 
 そこまで真昼と祥子と話したいのか。女好きのパワーってすごい。
 
 この人は見た目軟派な遊び人風なんだけど、顔はイマイチ地味っつーか普通。なんか三枚目キャラのオーラ漂ってるし。
 
 あたしが祥子、真昼のひきたて役としたら、この人は朽木さん、拝島さんのひきたて役って感じか? あ、なんか今、ちょっと親しみ湧いてきちゃった。
 
「そうね……じゃあ、高地さんの恋愛経験談から聞いてみましょうか?」
 
 にっこり笑顔で真昼が言った。
 ピシっと石のように固まる高地さん。
 
 すごいっ。すごい攻防戦だっ! これが男女の駆け引きってやつなのか! 頑張れ高地さん!
 
「私も興味あるわね、それ。一晩でナンパ五十連敗の話とか詳しく伺ってみたいわ」
 
 五十連敗! マジデスカ!
 って、いつのまにそんな情報仕入れたんだ祥子。
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