大嫌いでも大好きだから

閉められていた薄黄色のカーテンが開かれる。

わたしは導かれるように、その向こうを見た。


「こんにちは」

そこには、
ベッドの上であぐらをかいている男の子がひとり。

にっこり笑って、
わたしを見ている。



「あなたは…?」

わたしは戸惑いがちに、彼に言った。
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