大嫌いでも大好きだから
ビクン…。


背筋が震えた。


冷や汗がゆっくりと、
制服の衣を湿らせていくのを肌で感じる。


「違うよ…!」

わたしは振り返って叫んだ。



けれど、

すぐそこには、
鬼のような形相でわたしを見ている彼がいて。


言葉が詰まる。



怒ってる…?
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