lotlotlot2-ふたつの道-
<第三言を使う・・・?>
第三言は使っちゃダメだ、じいちゃんはいつも言っていた。理由はわからない。ただ、絶対に使っちゃダメだって言われていた。
けど、僕は一度だけ使った。その時の記憶はない。ただ、やり方はともかくとして、僕の想いは叶っていた。うまくいったのだ。
色んな考えが浮かんでは消える。それらのどれもが、明確な答えを指し示してくれるものではない。逆に混乱させるだけだ。
「どうしたら・・・いいんだよ・・・。」
あいつの手が、アイワイさんの細い首を掴んだ。
「く、く・・・。」
声にならない声。
迷っている暇はなかった。
「何度も・・・言いつけを守らなくて・・・ごめんね。」
メルツに言った。それから唱えた。
「lot、lot、lot。」
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