紅芳記

ようやく夜になり、殿の御寝所に上がりました。

「殿、小松にございます。」

「待っておった。
どうじゃ、小松。
そなたも。」

殿は御寝所の中でお酒を呑んでおられました。

「殿、お酒が過ぎると体に毒ですぞ。
昨日とて悪酔いしたばかりではございませぬか。」

そう言うと殿は苦笑され

「すまぬ。
酒は控えよう。」

と申されました。


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