紅芳記
「御方様。」
「梅島か。
お江与は見つかったか。」
先程の淀の御方様の侍女です。
「はい、お江与様もこちらに参られたいと。
お通ししてもよろしゅうございますか?」
「よい、通せ。」
お江与様…?
もしや、お二人の妹君様?
では、私は邪魔のはずです。
「ならば私は、これにて失礼致します。」
そう言い席を立とうとすると
「よいではないか。
そなたもおれ。
ね、姉様。」
と初様に止められました。
「そうじゃ、せっかく来たのじゃ。
居てくれて構わぬ。」
淀の御方様も初様に賛成されます。
「の、いいであろ?」
もう一度聞かれたので、
「では、お言葉に甘えて。」
とお返事致しました。