紅芳記

「婚儀は明後日の予定にございます。
それまではごゆるりとお休みくださりませ。」

仲橋はそう伝えて下がりました。

いよいよ、明後日なのですね…。

それまで、信幸さまにお会いすることが叶いますでしょうか。

顔も知らぬ相手に嫁ぐには、不安が付き物なのだと、私は思います。

義母上や、他国の姫、奥方たちは一体どのような思いで嫁がれたのでございましょうか。


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