指輪






「いってきまーす。」
そういって、家をでた。

私は、楓。小林楓(こばやしかえで)。今日から高校3年生。
華の女子高生生活も残り1年になってしまった。
そう、華の女子高生なのだっっ!!!!!!!!!
・・・・・・なのに、現在彼氏いないし、あっまーい少女漫画みたいな恋もしてない。
ってゆーか、未だに誰とも付き合ったこともない・・・・・。

わーん。ヤダよー。恋したいー。華の女子高生終わっちゃうじゃん。




「おはよー、楓。」
「っん?あー、おはよー。」

新しいクラス分けの名簿が掲示されている靴箱の横で、私に声をかけてきたのは、舞花。鈴木舞花(すずきまいか)。自称身長150センチ、だけどほんとは140センチ。ちゃっかり、10センチもさば読んでます・・・。セミロングのオレンジ系の明るい茶髪。すべてがミニマムサイズでとってもかわいい女の子。

私達の通ってる学校は、校則があるけど、ないようなものだから。結構、髪型とかメイク、アクセサリー類は自由になってる。注意してた生徒指導の先生もいたけど、生徒が誰一人聞かないから、もうほったらかし・・・・・
ってなわけないからっ!!!!!
一様私達の通ってる学校は、田舎のだけど、進学校。西部地区で3番目の進学校なんだから、校則もしっかりあります。髪の毛染めてるのは、舞花くらい。がっつり化粧して、超ミニスカでシャツ全部出してるのは、舞花くらい。はあー、舞花は何回生徒指導の先生、板ちゃんこと板田(ばんだ)先生に捕まって注意されてもあのまんまなんだよね。




「あーっ、名前みっけ。私は36HRだ。楓は?」
「えっと、私は・・・・。」
「・・・あった。楓も36HRじゃん。やったー。」
「ホントだー。舞花一緒でよかった。知ってる人いなかったら、ヤダし。」
「くくっ、楓は人見知りだもんね。」
「舞花笑わないでよ。・・・私けっこう気にしてるんだからっ。」





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