永遠の彼方に 《神に愛された少女》




暫くしてアランと女性の給仕さんがやってきた。


(キレイな人だな)


「初めまして、給仕のエレンです
美琴様の給仕をさせて戴きます」


失礼します。と言って、薬湯をくれた。


『有難う。

美琴です。御世話になります。』


薬湯を受け取ると、
いっきにのんだ。


『…に…苦い』

《薬ってこんなに、
苦いんだ!!

初めて知ったよ》


余りの驚きで

呟きがみんなの
耳にも届いた。

アランが用意してくれた薬湯が多分、美琴が5歳の時以来の薬になる




「初めてって…
お前どんな生活
して来たんだよ。」



最初に反応したのは、

アランだった。


それには、まだ
答えられない

美琴は苦笑い

するしかなかった。


『美琴が、

話したい時に

話せばいい。

無理に聞くつも
りはない。』


カイルが庇ってくれた。



『すみません。
有難うございます。』



その後は

食事を少し頂いて

薬湯が効いてきたのか

眠くなってきた。


(眠い…物凄く
眠い)




『眠くなったのか?

ゆっくり休むといい。




私達は隣の部屋に
いるから用が

あれば呼びなさい。』



『はい』



美琴は頷いて

瞼を閉じて

眠り込んだ。





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