Secret Heart
『なんなのあの男…!
もうぜったいに近付かないんだから。』
「あれ、陽菜ちゃん?」
先輩!?
これまたタイミングの悪い…
心の整理がつかない今。
先輩にはまだ
会いたくなかった。
『こ、こんにちは…
今日遅かったんですね。』
昨日の今日で先輩の顔が普通に見れるわけもなく、うつ向き加減のあたし。
「赤点補習でさー。
てか、どうした?
熱でもあるんじゃ…。」
俯いているあたしの様子が具合悪そうに見えたのか、先輩の手があたしの額に伸びてくる。
やだ…
いやだ…
あの子に触れた手で
あたしに触らないで…!
パシッ
「…陽菜、ちゃん?」