約束
 振り返ると父親がそこに立っていた。

「まだ起きていたのか?」

「さっき目を覚ましたところ」

 彼はそうかと言うと、食器棚に行き、コップを取り出すと、ダイニングテーブルの上にあるコーヒーメーカーからガラスの容器を取り出し、コーヒーを注ぐ。

 そして、ソファに腰を下ろし、私が先ほどまで見ていた窓を見ていた。

「お父さんは木原君の家のことを知っているの?」

「まあ、大学時代からの友達だからね。一通りは」

「そっか」

 彼は木原君のことを考え、今回のことを提案したのかもしれないと思っていた。

「でも、前から知っていたなら紹介してくれたらよかったのに」
< 395 / 546 >

この作品をシェア

pagetop