エンターテイナーズ
「じゃあ、とりあえず早速録っていきましょうか!」
プロデューサーさんの言葉に驚いたのは私だけだった。
「えっ?もう?
まだHANDS.も来てませんよ?」
「あぁ、いいんですよ!
どうせ個々でしか録らないですから」
「えっ!?
まとめて録音しないんですか?」
「え?うん……あ、そっか!
汐さんは家族がオケ関係なんだったね!」
「はい。父の指揮するクラシックCDのレコーディング風景は見たことあります。
でも、そこではみんなまとめて演奏したのを録音していたので…」
「まぁ、オケ録りだとそうなるよね。
でも一般的に、歌手のレコーディングは、楽器や人間は1人ずつ録っていくものなんだ。
臨場感やライブ感を出したい時以外はね」
「へぇ…初めて知りました!」
「あははっ!
汐さんは家族の影響なのか、オケ知識以外には疎いみたいだね」
「す、すいません…
家ではクラシックばかりで、テレビもめったに見ないので…」
わ、笑われてしまった…!
やっぱり私、世間知らずなんだ……!
「いやいや、構わないよ。
でもこれからは、もっと最新のミュージックシーンをチェックした方がいい。」
「…はい。勉強します!」