Dice
Age 16 : Vo.6 - 放課後と縫い針 -
ヤッテシマッタ。


授業に出席したくない気持ちを裁縫BOXに押し込み私は席についた。



「では、先週言っていた課題を提出してください。」


「課題の端にマジックで名前を書いてくださいね。」



教室内はザワザワとし、皆先生の教卓へ向かっている。


私は意を決し先生の方へ向かった。



「課題をするのを忘れました。」



先生は名簿ノートを開き、



「では放課後、仕上げて帰りなさい。終わったら職員室に置いておいて。」



申し訳なさそうに節目がちに私は、頭を軽く下げた。


メンドクセー。


授業を返上して私は机の下で課題を進めた。


放課後、あと少しの課題を一人で集中しながら黙々と進めた。


慣れない裁縫。


上手く縫えず、そろそろ苛立ち始めた。



「痛っ!!!!!」




針が中指に刺さり、血が出た。



「何やってんだ。くそ。」



深いため息と気だるさが、襲ってきた。


このまま帰って明日朝一に提出するかな。



その時。


携帯が鳴った。

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