リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『イジワル』・1
あたしがお弁当を開くと、その中身を見て、好物が入っていると略奪していく。

そして自分が買ってきたおにぎりやパンと、無理やり交換させるんだ。

まあ…コイツとあたしの好みが同じなのが、救いだろう。

「はい、キミのお昼」

そう言って、笑顔でコンビニの袋を押し付けてきた。

「ちょっ…って、もう食べてるし!」

袋を受け取ると、すでにアイツはお弁当に手をつけていた。

渋々袋の中をあさり、コンブのおにぎりを食べる。

「キミ、それ好きでしょ?」

「好きだけどさぁ。…自分で作ったお弁当の方が、もっと好きなんだけど?」

「ワガママだなぁ」

「どっちがよっ!」
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