三月の告白
「…………」
「…………」
式が終わって、ファミレス。
なんだかここにも常連といってもいいくらいにきたなぁ。
気がつけば、バンド結成初期から、ライブ前の時間潰しは必ずこのファミレスになっていた。
「……化粧、する?」
化粧はもうしてるんだけど。
多分、目が腫れてるとか鼻が赤いとか、そういうことが言いたいのか、不器用な拓也君が気をつかって、あたしと佳南に聞いてくれた。
ウォータープルーフにしといてよかった。今朝頃のあたしにもその返の実感はあったみたい。
「それにしてもケン遅いね!なにしてんだかまったく」
「一番高いパフェ奢らせてやろーよ」
無理に明るくなった佳南は、拓也君と悪戯っ子みたいにケンちゃんを困らせる作戦を立て始めた。
あたしはというと、そんな気のきいたことはできそうにない心境で。ぶっちゃけ式の後教室で泣きすぎて喉がやばい。
あれから、教室に戻って担任と泣きあって、今までしてたみたいにふざけて、お腹がよじれるまで笑った。
カメラでたくさん写真をとって『うちのクラスは絶対式になっても泣く人いないと思ったよ』なんて話を担任がした。
黒板にみんなで落書きをして、こっそり教室にも落書きをして見つかって、いつもより甘く叱られて…………。