裏腹
死体
僕はいつもの日常を過ごす。
何も変わらず、笑いながら。
自宅の鍵を開ける。
鍵は夕日が反射して、まるで血に染まったかのような赤い光を僕の目に向けていた。
「ただいま」
何もない部屋。
白い壁、白い天井、茶色い床。
西側の壁に掛かった赤い芸術作品。
首を切り、腹を割き、内臓を取り出し、その穴に首を入れた。
眠ったかの様に瞳を静かに閉じたままの彼女は、とても美しい。
彼女に笑顔を向けてから、僕はキッチンへ向かう。
今日の夕飯は何にしようか。
食材はタッパーに切って入れられた彼女の中身。
そろそろ底を尽きそうだ。
また取り出さなければ。
何処にしようか…。
彼女の前に胡座を掻いて考える。
そうだ、此処にしよう。
腹部から頭を取り出し、包丁を突き立てる。
目の少し上、中を傷付けぬように加減をしながら刺した包丁を回転させる。
外れたこめかみより上の頭蓋骨と頭皮の中から赤黒い思考が顔を出した。
これで数日は食事に困らない。
僕は彼女の頭を腹に入れ直し、キッチンへ向かう。
「ありがとう」
芸術作品は静かに赤を白に流し込んでいる。
何も変わらず、笑いながら。
自宅の鍵を開ける。
鍵は夕日が反射して、まるで血に染まったかのような赤い光を僕の目に向けていた。
「ただいま」
何もない部屋。
白い壁、白い天井、茶色い床。
西側の壁に掛かった赤い芸術作品。
首を切り、腹を割き、内臓を取り出し、その穴に首を入れた。
眠ったかの様に瞳を静かに閉じたままの彼女は、とても美しい。
彼女に笑顔を向けてから、僕はキッチンへ向かう。
今日の夕飯は何にしようか。
食材はタッパーに切って入れられた彼女の中身。
そろそろ底を尽きそうだ。
また取り出さなければ。
何処にしようか…。
彼女の前に胡座を掻いて考える。
そうだ、此処にしよう。
腹部から頭を取り出し、包丁を突き立てる。
目の少し上、中を傷付けぬように加減をしながら刺した包丁を回転させる。
外れたこめかみより上の頭蓋骨と頭皮の中から赤黒い思考が顔を出した。
これで数日は食事に困らない。
僕は彼女の頭を腹に入れ直し、キッチンへ向かう。
「ありがとう」
芸術作品は静かに赤を白に流し込んでいる。
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