ひなたぼっこ~先生の、隣~
車が到着した場所は、妹尾ん家の近くの路上。
車から降り、外の空気を吸う。ムンっとした空気が鼻を通った。
「…はぁ」
静かな薄暗い道に、小さな溜息が響く。
さっき、違う女というか生徒にキスされたのに、妹尾に会いに来るとか…
「大人になると、キスなんか対したことないと思うようになるのかもな…」
携帯を取り出し、アドレス帳から妹尾の番号を検索し、発信させる。
「…もしもし」
『あ、妹尾…今、どこ?』
「…先生の近くにいます」
ドキン
『え?』
「車の後ろの方を見てください」
車の後ろ?
『後ろ?…あ』
妹尾と目が合った。
電話が繋がったままの携帯を手に持ち、妹尾は薄暗い道に一人で立っていた。