私と彼の関係
 また、何も言わずに歩き出す宮野君のあとを追う。


 中に入ると、冷房が火照った肌を冷やしてくれた。


「どこから回る?」


 私はチケットと一緒に渡されたパンフレットをその場で開いて見る。


 まずは上のフロアにある水槽から見るのがあらかじめ設定された閲覧順みたいだ。私がそのことを言うと、彼は私の手をつかんだ。


「行こうか」

 人が多いから迷子にならないためなのかな。


 そんなことでもうれしくて、つかまれた部分がやけに熱かった。


 そのとき気付いたけど、辺りから鋭くはないけど人の視線を感じていた。


 宮野君が目立っているんだろうな。やっぱりかっこいいから。


 水槽の中には多くの魚がおよいでいた。


 私が足を止めてみていると、宮野君もいつの間にか私のそばに立って、それを見ていた。


「来たのって初めて?」


「小さいころに一度来たことあるくらいかな」
< 158 / 235 >

この作品をシェア

pagetop