-sad and painful-
貴を探しているのは私だけ?

涙を流し深い眠りについた。


次の日の朝

家の前には琉香がいた。

「どうしたの?」

「いや、特に何もないんだけど・・・
カルテ見た?」

「あぁ、うん。
何かもういいや。
今思えばバカらしくなっちゃって。
貴の彼女でもない私が
何でそんなに必死になってるのかって・・・
琉香にはスゴい協力してもらって
感謝してる。ありがとう。
だからこの話はこれでもう
無かったことにしてほしいんだ。」

「何それ?
それで咲は本当にそれでいいの?
知らなくて後悔するより
知って後悔する方がいぃと思うよ。」

「分かってる!!
分かってるよ、そんな事。
琉香には私の気持ちなんか分からないよ!!」

苛立ってて強く当たってしまった。

何でいつもこうなんだろう・・・

「そっか・・・
私分からないよ咲の気持ちなんか。
でも分かろうとしてるんだよ。
咲が誰よりも辛いって知ってるから
少しくらい心の支えになればと思って・・・
咲にとって私はただのお荷物だったんだね。
ゴメンね。気づかなくて。
それじゃあ」

そう言って走り去っていった琉香の背中が

すごく小さく見えた。

< 22 / 55 >

この作品をシェア

pagetop