i want,

「綾は?」
「先行っちょる。あおに会えるの楽しみにしちょったわ」
「高校卒業以来やなぁ」
「夏に一回集まったんじゃけどな。大学行って、あお全然帰ってこんかったけぇのぉ」

さとの運転する車に乗り、懐かしい地元の空気を吸いながら国道を走る。
窓の外に映る家々は、クリスマス仕様にライトアップされていた。

「さと、全然方言抜けちょらんね」
「そりゃお互い様じゃ。どうも大阪弁は性に合わんっちゃ」
「案外近いのに、向こうでは全然会わんね」

高校を卒業し、さとが大阪の大学へと進学したのは約一年前。
同時にあたしも、同じ関西の大学へと進学した。

高校は違ったものの、休みの度にさとや綾達とは会っていたが、大学に行くとそれもなかなか厳しくなる。
同じ関西圏だと言い合ったのはいいが、向こうで会うことはほとんどなかった。

「授業やらバイトやらで忙しいけぇの。時間あいたら向こうで一緒に飲むか」
「未成年のくせに」
「あおに言われたくないわ」

「そりゃそうか」、笑いながら、懐かしい空気に身を任せていた。

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