i want,
「神ちゃんにはもう会えんけど。どんなに願ったって、もう会えんけど。垣枝君には会えるんよ?本当に会えんくなってから後悔したって、遅いんよ。そんな日が突然くることだって、あるんよ」

一瞬綾の言葉が揺れて、あたしは思わず綾の手を握った。
綾は小さく息を吸って、鼻をすする。


「もし明日、本当に垣枝君と永遠の別れをしなきゃいけないってなったら…あおは迷わず、垣枝君と会うじゃろ?」


…明日突然、ヒカルと会えなくなるとしたら。

あの日感じた別れの距離よりも、もっと遠くにいってしまうとしたら。


もう二度と、会うことが出来ないとわかってしまったら。



…答えはもう、ひとつしかない。


「あおには…後悔だけは、して欲しくないけぇ」


そう言って綾は、あたしの手を握り返してくれた。


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