kiss
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帰り道、あの日と同じ道を通っているのに、違う。

影がつながってる。


「りま、リマ…」


ブツブツとさっきからずっとそればかり繰り返している。


「柳くん、無理しなくてもいいよ?」


さっき私が『呼び捨てがいい』と言ったばかりに柳くんは練習をしているらしい。


「先輩…じゃなくて…り、梨麻、こそ“柳くん”って呼んだ」


慣れない呼び方にあわあわする様がかわいい。


「うん。ごめんね。えーっと………優河、くん?」


「俺も呼び捨てがいい」


「やだ。優河くんがいいの」


人通りのない道路。

つながった手。


「……梨麻。大好きだ」


電柱の影で、そっと唇が重なりあった。

あの日とは違う。

掠めるんじゃなくて、触れ合って、お互いの温かさが伝わるようなキス。


「私も。大好き…優河くん」


恥ずかしいと思いながらも、そう伝えると、優しく微笑んでくれて。

もう一度、キス。

これからあなたと数えきれないくらいのキスをしたい。

今日みたいな気持ちのキスはあなたとしか感じられないから。

優しくて。

甘くて。

温かい。

とても幸せな気持ちになれる。

そんな、kiss。



end
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