アナタハシニマシタ2
休み時間は決まって松本はどこかへ行く。沙良は追い掛けたが、すぐに見失ってしまう。
どうしても彼女と話したい。そう思った沙良はクラスメートに居場所を教えてもらった。
松本はいつも屋上にいるらしい。普段は出入り禁止だが彼女は特別にいいらしい。
階段を最後まで駆け上がってドアの前で荒い息を整えてから屋上のドアを開けた。
からっと晴れた冬空の下、手すりにもたれている松本を見つける。彼女の方も人の気配を感じたのか沙良の方を見る。
「あら?川崎さん。私になにか用?」
「沙良でいいよ。私、苗字で呼ばれるの好きじゃないから」
松本は面白くなさそうな顔をして何も言わなかった。
「あなたと岸野さんの関係を教えて」
松本は更に面白くない顔をした。不快感を前面に出している。
「何であなたにそんなことを教えなくてはならない理由があるの?」
「あなたがこだわっているのは学年トップではなく岸野さんに勝つため。違う?」
図星なのか松本は沙良をにらむ。
「そうですわ。私は岸野さんに勝つために勉強しているのです。学年トップはおまけのような感覚ですわ」
どうやら彼女は負けん気が人よりやや強いらしい。そのせいで随分損をしている感じがする。
「悔しい?」
「当たり前ですわ!私と岸野さんの戦いに割って入られて気分を害さない人なんているわけないじゃない!」
どうしても彼女と話したい。そう思った沙良はクラスメートに居場所を教えてもらった。
松本はいつも屋上にいるらしい。普段は出入り禁止だが彼女は特別にいいらしい。
階段を最後まで駆け上がってドアの前で荒い息を整えてから屋上のドアを開けた。
からっと晴れた冬空の下、手すりにもたれている松本を見つける。彼女の方も人の気配を感じたのか沙良の方を見る。
「あら?川崎さん。私になにか用?」
「沙良でいいよ。私、苗字で呼ばれるの好きじゃないから」
松本は面白くなさそうな顔をして何も言わなかった。
「あなたと岸野さんの関係を教えて」
松本は更に面白くない顔をした。不快感を前面に出している。
「何であなたにそんなことを教えなくてはならない理由があるの?」
「あなたがこだわっているのは学年トップではなく岸野さんに勝つため。違う?」
図星なのか松本は沙良をにらむ。
「そうですわ。私は岸野さんに勝つために勉強しているのです。学年トップはおまけのような感覚ですわ」
どうやら彼女は負けん気が人よりやや強いらしい。そのせいで随分損をしている感じがする。
「悔しい?」
「当たり前ですわ!私と岸野さんの戦いに割って入られて気分を害さない人なんているわけないじゃない!」