ラブハンター

【陽】



悩むことをやめ、スミレと向き合った。



もう止められないんで。



「陽~、遊んでよぉ~」

「ダメ、ムリ~」

「あの1年の彼女、束縛激しいの?」

「束縛なんてされねぇもん。俺がイヤなの~。じゃ、お迎え行くからバイバ~イ」



早くスミレに会いたくて、授業が終われば1年の教室に行く。



ホームルームが長くて、しばし待つ。



「陽先輩だぁ!!」

「おぅ」

「最近落ち着いたって噂ですけど?陽先輩はみんなのモノじゃなかったの?」

「スミレのもんなの」

「つまんなぁい」



それでいいよ。



俺は今、スミレ以外いらないし。



ホームルームが終わると、満面の笑みで駆け寄ってくる。



「先輩っ!!」

「チューしたい」

「何言ってるんですかぁ…。ここ、学校です」

「じゃあどっか二人になれるとこ行っちゃう?」

「今日はCD見に行くって言ってたじゃないですか。行きますよ?」



小さくて超カワイイ。



大好き、スミレ。



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