ずっと大好き…この恋は秘密 …



月曜日、少し降っていた雨が午後に止んだ。









…浅井さん『待ってる』って言ってたけど

何時くらいに終わるか分かってるのかな…



みのりは午後の授業を受けながら

ようやく出てきた太陽を見た。



…あたしと浅井さん

どっちの力かな(笑)





少し微笑んで…

目をそらした。


まぶしすぎて涙が出そうだったから…




今日は

今日だけは泣いちゃいけないから…



机の横にかけた紙袋が足にあたる。







朝入れた浅井さんのジャージ…


ポケットに100円玉を2枚いれた。



高速教習の時もらった200円。


お財布にあったら…

いつまでも使えないから…


見るたび思い出しちゃうから…


だから返す。






『サヨナラ』するためでも

会えることに胸が高鳴っている事に気づく。



最後だって知ってても

やっぱりうれしい…



あの助手席に乗れることが。



浅井さんに会えることが…




うれしくて…



でも…


本当にこれが『最後』…





みのりはもう一度太陽を見上げた。


下を向いてたら
きっと涙が落ちてきちゃうから…



何をしてても涙がこぼれそうで…




上を向いたり下を向いたり忙しい。






今日だけは…


泣かないって決めたんだから…


まぶしい太陽が目に痛かった。








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