ずっと大好き…この恋は秘密 …
2日後の9月最後の日
浅井は無事退院した。
就職試験への面接練習や
軽い時事問題の補習に終われ
病院に行けなかったみのりだったが…
from.悟くん
sub.祝!!退院!!
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遼兄無事退院〜!
これから
ケータイ買い行ってくんね〜♪
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という悟からのメールに安心していた。
「ってゆうか土曜なのに学校って…」
「文句言うな。
あたしだって電車乗ってわざわざ来てるんだから」
みのりが何気なくもらした文句を祐が止める。
10月に就職試験を受ける生徒が集められたため、
10月後半に試験がある祐も補習を受けていた。
「ね、祐ちゃん結局どこにしたの?」
「保険会社。
セールスとかじゃなくて事務で募集があったから…
接客はやだしね」
監督の先生の目を盗みながら
祐がこそっと話す。
「…接客かぁ」
…教習所の先生って接客業になるのかな?
生徒は客?
でもそうなると学校の先生だって…
「じゃ次のプリント終わったやつから帰っていい事にするからな」
先生が配ったプリントに目を通すと
嫌になるほどの数の問題が並んでいた。
みのりがため息をもらそうとすると
隣から一足早くため息が聞こえた。
「…やるしかないね(笑)」
うんざり顔の祐を見て
つぶやくように言うと
祐がみのりに苦笑いして頷いた。
…とりあえず試験頑張らなくちゃ。
試験後の浅井の誕生日のことばかり考えてしまう頭に言い聞かす。
うんざりするような目の前の問題も
その先に待つのが浅井の誕生日パーティーだと考えると
少し楽しくなる。
思わずにやけたみのりの机を
祐が軽く蹴飛ばした。
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