ずっと大好き…この恋は秘密 …


その夜、浅井からメールがあった。



from.浅井さん
sub.
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番号もアドレスも前と一緒だから。

月曜日試験だろ?

頑張ったらご褒美やるからな。


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数行の、しかも絵文字も顔文字もないメールが
これ以上ないくらいうれしかった。






…なんだろ、ご褒美。


ご飯かな…




色々想像しながらベッドに寝ころぶ。





…昨日も面接練習で病院行けなかったし

2日会ってない…



たった2日なのに

もう会いたい…





浅井さんは奥さんとの事を話してくれて…

キスだってしたし

やきもきだってやいてくれた。


今だってメールくれたし…



多分、ちゃんとあたしの事考えてくれてる。


それなのに



なんで今でも不安なんだろ…


片思いしてた頃とは違うのに…




漠然と襲ってくる不安は…


何?






その不安がどこからくるのか

何が原因なのか…


頭に浮かんだ答えをかきけすように
みのりは目を閉じた。



目を閉じると浮かんでくる


浅井さんの笑顔…


声…




それだけ想像すれば満足できたはずだったのに…





知ってしまった浅井の体温が


恋しくて仕方なかった。





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