ずっと大好き…この恋は秘密 …

浅井さんは…


好きな人いるのかな…







…彼女とか




いる…？





でももう大人だし…



きっと…



誰かいる。








一瞬…


浅井と目があった気がして
みのりが慌てて視線を教本に戻す。



浅井は立ち上がり
階段横にある喫煙室に入って行った。



その姿を横目で確認すると
みのりは小さなため息をつき

顔を隠していた教本を
膝の上に下ろした。





…行っちゃった。




浅井が閉めたドアを
みのりが見つめる。





…浅井さんと話したい


笑いかけて欲しい…



…『ガキだな』って

鼻で笑って欲しい…





みのりが

穴が開きそうなほどに
ただただ見つめていたドアから

浅井が出てくる気配はなかった。


その事に少し落ち込みながら
みのりがさっきまで浅井が座っていたデスクを見つめる。


教官全員が同じ机なのに
なんだか浅井の机だけが特別に見えてくる。





…浅井さん


あたしの気持ちを知ったら…




どうしますか…？






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